50年前の1959年9月26日午後6時。超巨大台風「伊勢湾台風」は紀伊半島より東海地方に上陸しました。
家屋を押し潰し大木をなぎ倒す最大風速50メートルの猛風は、
槍のような雨をまき散らしながら北上し、満潮時に重なるという最悪の条件で堤防を破壊。多くの土地を海に沈めました。
死者・行方不明者合わせて5000人余り。全壊家屋3万6千棟余りという恐ろしい数字。
これは悲しみと絶望の数であり、50年経っても癒えない傷の深さをあらわしています。
海抜0メートル地帯の弥富市に生まれ育った私は、幼い頃から大人達から折ある事にこの恐怖の出来事を聞かされて育ちました。
そして来襲50年を迎える今年、劇作家デビューより15年を迎えた私がこの作劇を行うことは、自分に課せられた命題とすら感じ、
誠心誠意を傾けて取り組むことにしました。取材ではたくさんの人に会いました。そこで知ったのは深い悲しみの数々、
古き良き時代の人間像。そして間近に迫った新たなる大災害の恐怖・・・
この作品は過去の悲劇を振り返るだけのものではありません。現在から未来へいかに生きるか、
愛情と希望をいかに生み育むかに悩む「今の私たちの物語」でもあります。
子役を合わせて40人余りのキャストとミュージシャン、スタッフ全員が心を合わせて挑む伊勢湾台風のミュージカル。
ぜひご期待ください。

                                                                   弥富又八

前のページへ戻る
ホームページ お問い合わせ レッスン お楽しみコーナー 通信販売 メンバーブログ・ウェブサイト メンバープロフィール アルクシアターとは 公演情報 最新情報 ホームページ